コートヤードHIROOでは、伝統的な技術に根ざしながらも現代的な視点によって作品を制作している陶芸家・新里明士と、書家Ayako Someyaによる「Ayako Someya+新里明士2人展:銀河の怜瓏」を開催いたしました。
ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。









新里明士 (にいさと あきお)
1977年千葉県に生まれ、2001年多治見市陶磁器意匠研究所を修了。イタリアのファエンツァ国際陶芸展新人賞受賞(2005年)で頭角を表す。素地を透かし彫りにし、透明釉を充填して焼成する「蛍手」技法を応用した作品《光器》シリーズで、用と非用や有と無の根源的な境界へと迫り高い評価を受ける。近年は、個展「曲/面」(Yutaka Kikutake Gallery・東京、2023年)などで、繊細な技法の焼成課程における破れや割れを積極的に捉えた作品群で常識的な審美観に一石を投じる。また、「和巧絶佳展-令和時代の超工芸」(パナソニック 汐留美術館・東京、2020年)をはじめとする革新的工芸に焦点を当てた展覧会においても、圧倒的な存在感を示している。

Ayako Someya (あやこ そめや)
1981年東京都生まれ。大学で英米文化を学んだ後に英国留学を経て、伝統書の世界で「書」の基礎を習得する。斯界で敬遠されがちであった「滲み」に美を見出し、世界共通語である化学記号を揮毫することにより前衛書の新たな可能性を拓いた。アジア最大規模のアートフェア「West Bund Art & Design」 (上海、中国、2021年)」で注目を集め、コロナ禍における社会問題にも言及した個展「呼吸するように」(東京画廊+BTAP・東京、2023年)は大きな話題となった。また最近は、グループ展「Ginza Curator’s Room 006 宮津大輔 『室礼の美』」(思文閣 銀座・東京、2023年)への参加や、フォーシーズンズホテル大阪への大型作品恒久設置などを通じて活動の幅を拡げている。