藤崎了一 「 CRUSH 」
会 場 : コートヤードHIROO ガロウ 〒106-0031東京都港区⻄麻布 4-21-2
会 期 : 2023年5月9日(火) ~  2023年5月28日(日)
時 間 : 12 : 00 〜 19 : 00
休廊日 : 月曜日

問い合わせ:garou@cy-hiroo.jp

コートヤードHIROOガロウにて藤崎了一 「 CRUSH 」を開催致します。
本展では「破壊する行為」をモチーフとしたCRUSHシリーズのみで構成される貴重な展示となっております。
「破壊と再生」を繰り返してきた人類の歴史を見る限り、「破壊」という行為は人間にとって本質的なものに感じます。人の日常には、いらないと判断されたものがあり、破壊という過程があり、それらが再生されてオブジェクトになる、という連鎖が繰り返されています。そんな社会の断片をアートに取り込むCRUSHシリーズは、ジャンクアートとも、ブリコラージュとも、アッサンブラージュアートとも、プロセスアートとも、パフォーマンスアートともカテゴライズしがたい、もっとより人間の本質に迫るようなアートのかたちとなっています。
淡々とした「CRUSH」の動作とその波紋の一部始終を、ぜひ見届けに足をお運びください。

― コートヤードHIROO




破壊に見る象徴性 予感

家電や家具など身の周りの不用品を次々とひたすら壊し続け、「破壊する行為」を
モチーフとしてその壊れる様と音の美しさを執拗に追及する作品。
破壊衝動やバンダリズム的な感情はなく、淡々と制作している時のような音の
リズムを刻む。
音が放たれると同時にエネルギーが解放され空間に音と共に広がっていく。

さまざまな現場で物を作るときに出す音が人の気をひくことがある。
ちょっと離れたところにいたり別の作業をしているにも関わらず、その作業が何であるか気にされることがあり、その中には物を捨てる際の小さくしたり細かくしたりという壊す作業もある。
気になってそれを見る、聞くという行動はその出来事とコミュニケーションが始まっていることを示すものであり、行動の主体と客体の間にコミュニケーションが成立しているということは作品として成立するのではないかというのがこの作品の始まりである。

私の制作の根底には素材が持つ均衡を保つしきい値を壊すことで作為と無作為の境界で生まれる造形を写真、映像、立体、パフォーマンス、を使って作品にしているが、CRUSHはそれに音が付随している。瞬間的に破壊される様は素材のありようを分解し、彫刻的な志向性を伴って破壊そのものが作品となる。

彫刻とは空間に実在する素材のありようを示す物なのではないか。








藤崎 了一

1975年 大阪府生まれ / 2003年 京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
身体性を媒介に素材に向きあいながら現象を抽出し、対象となる状況の中に、偶然性や素材の物性を生かして制作することで新たな造形を導き出し、イメージを飛躍させる視覚表現を行う。2015年から作家活動を本格的に再開。彫刻・写真・映像など多岐の表現にわたり発表。

Instagram | https://www.instagram.com/fujisakiryoichi/

主な個展
2022「Sculptural Field」, MARUEIDO JAPAN, 東京
2021 「An Action from the Void」, MARUEIDO JAPAN, 東京
2020「colored oil」, KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY, 東京
2020「metaball」, KANA KAWANISHI GALLERY, 東京

グループ展
2022「コントロールX:切り取りの制御」, 藤崎了一/Hogalee, ソノ アイダ #新有楽町, 東京
   「MEET YOUR ART Festival 2022 / New Soil」, *藤元明氏とモニュメント共作出展, 東京
2023「第48回歩会彫刻展」, 千葉県立美術館

受賞歴
2020 「sanwacompany Art Award / Art in The House 2020」ファイナリスト
2020 PHOTO LONDON Emerging Photographer of the Year Award, ファイナリスト, 英国